振り袖のお話🎵
【結婚した女性は振袖を着てはいけないのか!?】
ここ最近、若い女性の間では浴衣を着る機会が増えています。どうせならば浴衣だけではなく着物姿の女性がもっと増えるといいのですが、元々が湯浴み着(ゆあみぎ=入浴の際に着るもの)である浴衣とは違い、着物は日本女性のいわば正装です。そこには伝統ゆえのしきたりもつきまといます。
ひとくちに着物といっても、留袖、振袖、訪問着、小紋に紬など種類は様々。一見同じに見えても、これらは全て形も格も異なり、また着る人も限定されるのです。
有名なのが「振袖を着られるのは独身女性だけ。既婚女性は若くても着てはいけない」という決まりです。振袖とはたもとが長く、豪華な柄や模様が入った着物のことで、このしきたりにはきちんと理由があります。
かつて振袖は女性だけではなく男性も着用していた着物ですが、それが徐々に女性の着物として定着したのが江戸時代でした。
この頃の女性は、男性からの求愛に言葉で答えるのははしたないとされ、着物の袖を振って返事をしたといいます。左右に振れば「イエス」で、前後に振れば「ノー」といった具合です。つまり、着物の袖は愛情表現に使われていたのです。しかし、既婚女性には夫がいますから、この行為をすることもなくなります。ですから既婚女性の女性の着物は袖が短くなるというわけです。
その名残から、振袖は独身女性の第一礼装になりました。
では、独身だからといって70歳や80歳の高齢女性が振袖を着るのはどうなのでしょうか。
これには賛否両論あるでしょうが、着物に精通する人ほど「独身であればいくつになっても振袖を楽しんでよい」という意見が多いそうです。
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